Author:  J.K. Rowling 
Category: Fantasy
Length: 608 pages
 /23hrs and 59mins / About  198227 words 

Total recommends: 
★★
Difficulty: ★★
Story:★★
Can't-sleep-degree:★★
Romance-packed-degree:
Mystery-packed-degree:★★

2017年英語読書日記No.48(耳読書No.40)421冊目
お越しいただきありがとうございます。ああ、ついに最後になってしまいました。聞き終わるのがものすごく寂しかったです。感動のフィナーレ。

ネタバレありなので、読んだことのない方はスルーしてくださいネ。映画で扱ってないない部分のネタバレもあります。

この巻は目で2回読んで映画も数度見て、そして今回は耳で聴ききました。2回目に読んだのは、今から7年か8年前でした。旅行にもっていって、夢中で数日で読み切ってしまったのを思い出しました。今回も23時間を1週間で聴いてしまいました。最後はもう止まりません。

ほとんどの謎が解ける最終巻なので、一字一句しっかりと受け止めながら聴きました。難易度が高くなっているので、聞き返しも一番多かったです。

今回、読んでいて思い出したのは、The Lord of the Rings、指輪物語です。ホークラックス(分霊箱の一つ)のペンダントを身に着けると、ハリーはヴォルデモートとリンクしやすくなって、皆も怒りっぽくなる。どんどんペンダントの虜になるような描写は、指輪の虜になるホビット達を彷彿とさせます。もちろんわかって書いているはず。ファンタジーで指輪物語を抜かすことは不可能なぐらい浸透しています。

シルバードウが出てくるシーンは(女鹿の形をした光。ここではそれぞれの魔法使いの守護霊みたいな感じであつかわれています)「もののけ姫」の世界のようだったし、

あと、スピンオフで作品も出たDeathly Hollowsのお話も、グリムやイソップの寓話が根底にあるのではないかなと思いながら聞きました。昔読んだ「3匹ヤギのがらがらどん」も思い出しました。

その他にも、錬金術がエジプトで行われるというくだりは"The Alchemist"で出てきます。ちなみに、「賢者の石」も出てきます。そう、ハリポタでも出てくる賢者の石や錬金術はもともとの歴史的なもとがあります。ニコラスフラメルは実在の人物だというのは有名ですね。作者の博識さもたくさん感じました。

どの巻でもそうですが、映画と若干細かい設定が違うのを見つけるのも面白い部分です。例えば、グリンゴッツに忍び込んでドランゴンで脱出しようという知恵は映画ではハーマイオニーですが、原作ではハリーが思いついたり、ヴォルデモートがスネイプを呼び出すのは映画ではホグワーツの湖の船の保管場所のようなところですが、原作ではルーピン先生の元屋敷。ホグズミードとホグワーツの間の場所です。他にもたくさんあります。

この本のタイトル、Deathly Hallowsがこの巻の目玉なのですが、最初の設定ではなかったお話だと思うのですが、これもうまくつながっていて面白いです。3兄弟が死神から逃れる話ですが、死神からもらった3つの伝説の宝、エルダーワンドと、リサレクションストーン(復活の石)とインビジブルクローク(透明マント)ですが、それぞれの兄弟の子孫が持ち合わせている、すなわち、長男の末裔がダンブルドアで、次男がボルデモード、そして生き残る3男がハリーとなっていると私は理解しました。英語だけなので、間違っていたらすみません。で、おとぎ話と同じような運命をたどるというのもうまいなあと思いました。最終巻はほんとに複雑で読み解くのがなかなか大変ですよね。日本語でもわかりにくいと聞いたことがあります。

そして私が映画でも原作でも一番大泣きするのが、前半を飾る最も悲しいシーン。

エルフのドビーが死ぬあたりです。この辺は涙で顔がぐしゃぐしゃになります。何度見ても、読んでも聴いても悲しいです。ここでもハリーの心にぽっかり穴があくのですが、そこにやっぱり作者の強い弱者への視点が感じられます。

そして、私の一番好きな愛のスネイプここにありのくだりはこの作品の中でもっとも好きなシーンです。彼の生涯を通じて愛しぬいた女性のための彼の大きな大きな犠牲がこの作品の一番大事な部分だと、勝手に自分で思っております。これは愛の物語であると。この読者にとっては大きな裏切りとも取れる展開がこの作品の一番の功労者じゃないかと。意外性があるのがやっぱりストーリー展開には必要で、こののちのミステリーへの成功をすでにここで手にしていると思いました。この作品自体もファンタジーの形をとったミステリーといってもいいかも。謎解きがかなり面白いですものね。

ラストにスネイプの愛は違う形となって、ハリーの心に宿るくだりもなんともいえない愛おしい気持ちを持ちました。

特に最終巻では主人公ハリーに本当に大きな大きな試練があたえられます。17歳の少年が愛するものたちだけでなく、自らの「死」を乗り越えることを突き付けられる。「死」を受け入れたもののが本物のDeathly Hallowsの持ち主になれる、すなわち「死を制する」ことができる、「生」を与えられる。それには、奢らず、よく生きること、「友情」「愛」をかみしめることが必要。

著者の生きることは苦しいけれど、それだけで愛おしいものだということを、多くの読者がハリーを通して知ってほしいという思い、私はしっかり受けとりました。

1巻からたどると、ほんとうに大人になったなあ、苦労して苦労して、悲しみを乗り越えたからこそ、エルダーワンドをいとも簡単に捨て去ることができたと納得もいきます。人間のエゴとそれの乗り越え方を描いているともとれました。ここでは、やっぱり指輪物語のテーマと重なるなと思いました。

徹底した作者のメッセージ。それは著者が苦しんで昇華してきた過程を見るようでした。

ただの子供のファンタジーが世界を席巻したのにはやはり理由がある。

人間に一番大切なものが何かを全巻を通して伝えようとするメッセージ性も強いからこそここまでヒットしたとも私は思っています。

私達にとっては英語を学ぶ上でこの本を通らない人は少ないほど、ハリーポッターを読むことが一つの目標になっている。私の生徒達もいまだ憧れを持っている本の一つです。ハリポタが変えたものは、英語圏の子供たちの読書への向上だけでなく、非英語圏の人にも強い影響を与えました。

私は子供を妊娠中にこの本に出会いました。子供もハリポタを読んで(日本語ですが)観て育ちました。

実は私は著者のJ.K. Rollingと同い年です。同じ年齢の女性としても、尊敬の念を抱かずにはいられません。そんなこともあって、いつもすごく敬意をもってこの本を読んできました。

私を英語読書に導いてくれたコアの本の一つであるこのシリーズ。感謝の気持ちをもって終わりたいと思います。読み終わってしまった。本当に寂しいです。ちょっとぽっかり穴が開いたよう。

読んでいただきありがとうございました。

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